現在ロードバイクで通勤していますが、一昨日退勤時に峠越えをしている際、バイクの前方のアスファルトを黒いモノが横切りました。
何かと思ってバイクを停め、それが向かった方をよく見てみると、道路脇のコンクリートブロックの上に右の羽の向きがおかしいカラスがいました。恐らくは車に接触したのでしょう、飛ぶ気配はなく、ジャンプでの移動を繰り返し、私が近づくと等距離を保ち移動し、藪の中に隠れてしまいました。その状態では少なくとも傷が治る迄自力で餌を捕ることは難しいと思えたため、気休めではありますが私が昼食で残したおにぎりを半分、カラスが逃げ込んだ藪に投げ入れ半分をコンクリートブロックの上に置いてその場を後にしました。
そして昨日夕方、「おにぎりを食べたかな？」と考えながら峠を登り、カラスを見つけたポイントに差し掛かると、おにぎりを半分置いたコンクリートブロックの上でそのカラスはお腹を下にし、嘴をこちらに伸ばした状態で息絶えていました。
その姿はリラックスした犬がとるような体勢であり、一昨日置いたおにぎりは無くなっており、かつそれを置いた場所の直ぐ横でした。野生動物ですので、自身が傷ついて命の危険がある場合防衛本能として物陰に身を隠すのが普通の筈なのに、身を隠すものが何もない、周囲から丸見えのコンクリートブロックの上で。
結果的には何の助けにもならずカラスは死んでしまっていましたが、また、おにぎりは他の動物が食べたのかもしれません。しかし、願わくば藪とブロックの上のおにぎりを食べ、お腹を満たした状態で旅立った事を祈るばかりです。