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老いた母・幻の鳥たち(日々の綴り)
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                                        我が家には常に鳥がおります。
どこにでもいる鳥を飼っている家庭です。
老いた母の病院へ通っております。
高齢者に多い大腿骨骨折で入院しています。
介護というものでしょう
介護する側、介護される側、
介護という2文字ではおさまらぬものと思えます。
では何だろうか・・・・答えはあるのか・・・
母に面会できたのは、手術を終えた2日後でした。
私  大丈夫・・・
母  ・・ん・・あ・・あれ、ほら、あそこ・・・
   鳥・・・あそこにきてる・・
私  なに色の鳥?
母  白いの・・目が黒くて・・・
   鳥の子供、子供もいる・・
私  雛もいるんだね。何羽いるの?
母  ・・・3羽・・5羽いる・・・
私  いっぱいいるね〜
母  うん、いる。あ、あれ、親がいない・・子供だけ・・   3羽・・子供だけ・・
私  よ〜し、また私が育てて大きくなったら
   鳥と一緒に遊ぼうか!
母が嬉しそうに頷いていました。
母が見ていた鳥は私が子供のころに飼われていたセキセイインコのようでした。
今は亡きインコが母のもとへ来たようです。
また明日、くるからね。おかあちゃん。
                                     
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                                    その文鳥がいたころが幸せな記憶として
おかあさんに残っているんでしょうね。
きっと大事に育てていたんですね。                                
                                    母は甘いものが大好物です。
まだ、食事制限があります。
ベットに寝たきり状態ですので、食欲も湧かないらしく、
「5割ほどしか召し上がっていません」とのことです。
私 ご飯はたべてますか?
母 う〜ん・・・お粥・・・まずい・・
私 お粥は嫌いだったものね。
  おかずは食べてるの?
母 ・・・おかず・・ない・・・お昼・・たべてない・・
  ・・・ここ・・どこ、ウチ?・・・
私 病院だよ、手術したからね。
母 手術・・・してない・・してるわけない・・
私 そうか、違うか。
  あ、あのね、今は医学が凄く発達して、
  お医者さんや看護師さんは患者さんが寝ている間に、
  なんでも治せるみたいよ。
  痛くなかったでしょ。
母 うん・・でも・・手術はしてない。
手術後数日、記憶が曖昧になったり幻覚をみたりするそうです。
おとなりのベットのおばあ様も似たような状態とか。
おばあ様のご家族とお話しました。
私 いま鳥はどこにいるの。
母 鳥・・あそこ・・・目が黒くて・・・灰色か黒・・
  くちばしが鼻みたいな・・・ずっといるの・・・・・
文鳥ではないかと思われます。雛から育てた最初の鳥でした。
私の記憶も断片的ですが、嘴を大きく開けていた姿を覚えています。
成長になってからは、お使いで八百屋さんに行くときに肩に乗せていた覚えがあります。
小学生の低学年の頃であったかと。
慣れた文鳥と遊んではいましたが、餌をかえたりカゴを掃除していたのは母だったのでしょう。
                                
                                    日々の綴りですが現在と過去が入り乱れます。
そうなることが避けられない日々もありますので。
入院するまで、母と私の関係は酷いものでした。
よくあることかと思います。
病院で2人で笑いました。
数年、何十年振りのことでしょうか。
私  顔色がよくなったね。
母  ・・・ん・・わからない・・なに・・
私  鳥は来ているの?
母  あそこ・・・高いところにいる・・目が大きいの・・
看護師さんが来ました。
お世話をして頂き、母を褒めてくれました。
「***さん、みんながね、***さんのお肌がきれいだってビックリしてますよ」
 
私  そうですよね〜。やっぱりお肌がきれいですよね。
母  ん、そうかな・・いや・・そんなこと・・・
私  看護師さん、嘘は言わないから色白のぺっぴんさん!
   決まりだね。色白美人だ〜。
   どうする、色白美人ならキムタクやクサナギ君、
   きたりして。 
母  フハハ・・芸能人がくるわけない・・フハ・・・
私  いや〜、芸能人だって美人には会いたいはずだ。
   来るかもよ〜。どうするヒャヒャ・・来たら
   ブッ・・来るんじゃないの〜ハハヒャヒャ・・
母  フ・・フフフッ・・・なに言ってんのよ・・ヒャヒャ
母が入院するまでよく話していました。
「どうしてかな。自分では色黒に見えるんだけどな〜
 冗談かな?こんな年寄りにさ」
私から見ても母の肌は白く、老人班が一つもありません。
お肌年齢は、母の方が30年ほど若いです。
                                
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